どうもダイチです。唐突ですがあなたにとって安心で安全な食材ってなんですか?安心安全というものに明確な基準をお持ちでしょうか?
現代社会ではどこかで誰かが作った食材を買って来たり、どこかで誰かが調理した物を買って来ます。必ず第三者が生産した野菜なり、お肉や魚などを食べているはずです。
先日、友人が「スーパーの野菜とかお肉って、ホントに安全なのかな?」と話していて、確かにそうだなと思いました。
なぜなら人それぞれ安心安全基準が曖昧だからです。何を根拠に安心できて、何を基準に安全と思ってるか、国の基準や制度は知らないことばかりだと思います。
有機野菜にしてみても、大概の人たちは普通の野菜と比べてなんとなく安全で美味しい野菜。ちゃんと説明できる方は少ないですよね。
そこで調理師や野菜ソムリエとして知識や経験を、私なりの考えでまとめてみましたので、普段のスーパーでのお買い物などに活かしてみて下さい。
[mokuji]食の安全
この話題は生きてる限り必ず考えなければいけません。原始時代であれば必要ないことかもしれませんが、人間の技術が進歩すればするほど、食の安全というのは問題になってきました。
例えば日本でも、工場の排水や排煙が原因の公害問題、野菜に対する農薬問題、今では福島原発における放射能汚染問題など、その他にも遺伝子組み換えの問題と、まだまだ挙げれば切りがありません。
農薬のように生産された時点で問題のある場合もあれば、流通の段階で異物や毒の混入など流通過程で問題が起きることもあります。
こういった問題は人間の都合で生まれたもの以外何物でもありませんね。
こんなにも沢山の問題が今まさに起きているのに、余りにも私たちは無知だと思いませんか。食の安全を手に入れる為にはどうしたら良いでしょうか?
それはまずは私たちが正しい知識を持つ必要があると思います。知識を得れば考えることが出来ます、考えることが出来れば、行動することが出来るからです。その知識や認識が安心安全な世の中を作るのかなと考えています。
スーパーの野菜の安全基準
さて、冒頭の「スーパーの野菜とかお肉って、ホントに安全なのかな?」という疑問ですが、実際自分で野菜を作っていれば全部何を使ってどう育てたか分かるので安心だと思います。
ですがスーパーや八百屋のように小売店で購入する場合はそうもいきません。野菜も全国各地の野菜が流通しています。
生産者から地方市場、地方市場から中央市場など沢山の中間業者を介しています。この流通経路の見えない所で何をやっているか分からないのが、まず一つ不安に繋がる要因とも言えますよね。
私が考える安心安全基準の一つに「情報がどれだけ分かるか」がポイントだと思っています。
例えば、家が隣の親友から家庭菜園で無農薬で作った野菜をもらったとします。あなたはこれを安心安全だと感じますか?
この場合、作ったのは親友ですから人柄は大いに安心できますし、作られた場所、どう作ったか、農薬は使ったか、いつ収穫してきたかなど、不安要素がしっかり分かる状態です。なので大体の方は安全な野菜と認識するはずです。
ちなみに私の実家のお隣さんは、牧島さんという80代のお爺さんで現役の農家さんなんですが、私が生まれる前から30年以上に渡って野菜をお裾分けしてくださっています。
味は当然美味しく、普段の人柄や仕事ぶりからも、牧島さんの野菜は安全だと思って子供の頃から食べています。信頼の積み重ねの情報から判断できるので、安心感を得られるわけです。
トレーサビリティとJASマーク
では普通のスーパーなどで生産者や流通が見えない場合、消費者はどうしたら良いか。それがトレーサビリティシステムとJAS規格というものです。
順を追って解説していきますので、しっかりこれを覚えて買い物などの時に役立ててください。
トレーサビリティシステム
これは簡単に言ってしまえば、追跡できる仕組みのことです。
例えばスーパーにトマトがあったとします。トマトがどういった人に作られ、どこの市場をどういった流通経路を通って、そのスーパーに来たかがわかる仕組みです。追跡してわかるようにしたシステムのことです。
消費者の信頼を早期に回復させることが目的で作られ、これにより食中毒や異物混入などの食品トラブルが起きたとしても、すぐに生産者や流通経路がわかり、問題の解決や原因究明さらには食品の回収などに活かされています。
このトレーサビリティがあるかないかの判断ですが、野菜のパッケージなどにQRコードやURLなどがシールで張られていますよね。スマホなどで読み込むと生産者が分かったりするアレです。
ついてない場合も多いので、そんな時は直接お店の人に聞いてみましょう。もし担当の方が知らなかったりした場合は信頼はできないと思っていいです。絶対知っているはずですから。
野菜ではありませんがイオンなどでは、ホームページで牛肉のパックに記載されている番号を打ち込むことと、個体情報などを知ることが出来ます。
こういった取り組みで、少しでも消費者側に安心してもらおうという狙いがあり、大手スーパーも消費者への情報開示に努めています。
有機JAS規格
最近ではスーパーなどでも有機野菜などの表示をよく目にするようになってきました。そもそも有機野菜ってなんのことかあなたはご存知ですか?
これは国の明確な基準がありますのでしっかり覚えてください。これを知れば急にお野菜を見る目が変わるかもしれませんよ。
まず無農薬野菜とは言葉の通り、農薬を一切使わずに作った野菜のことです。ただし化学肥料は使っている可能性があります。
一方、有機野菜とは国が定めた有機JAS法という規格に則って作られた野菜のことです。この規格が定めた試験にパスしないと、有機と表示することや売ることが出来ません。
つまりは認定されていなければ有機野菜と名乗れません。
そしてその試験にパスし、条件を満たした野菜の証拠として、有機JASマークというものがあります。このマークを見れば有機野菜かどうかがすぐに分かるので、その野菜が本当に有機野菜かどうかは有機JASマークで判断しましょう。
有機野菜の定義を簡単に噛み砕いて説明すると、化学合成肥料や農薬を3年以上使っていない畑で作られた野菜のことです。
ただし規格で認められた農薬の使用は認められているので、生産者によっては使用している場合もあれば、まったく使ってない場合もあり、そこは生産者次第です。
有機JAS法に関しては文言が多すぎて書ききれませんので割愛しますが、気になる方は「有機野菜 農林水産省」などで検索してみてください。
実際、無農薬野菜に化学合成肥料が使われているかどうかや、有機野菜も規格の中で認められた農薬が使われているかどうかまではわからないのが現状です。
正直個人的な意見を言わせてもらえれば、まだまだ曖昧な感じが否めないです。この辺はもっと整備されれば良いなと思っています。
まとめ
[matome] ・自分なりの安心と安全の基準を持つ・基準を持つ為に知識をつける
・食材の様々な情報がどれだけ分かるかが安心と安全繋がる
・トレーサビリティシステムで生産・加工・流通の情報を得ることが出来る
・有機野菜には有機JASマークがあり、ついてない物は有機野菜ではない
・有機野菜も認可された農薬を使っている場合がある
[/matome]
よく無農薬野菜と有機野菜のどちらが良いのかと聞かれますが、正直上に書いた通りどちらも抜け穴みたいなところがあって、断言は難しいです。
ただ今回書いたトレーサビリティシステム・有機JASマーク・有機野菜と無農薬野菜の違いなど、知っているか知らないかでは考え方と行動が大きく違ってきます。
そうやって消費者が食材や制度について一人でも多く考えていくことで、現行の制度や法律が変わっていくことも事実です。なのでしっかり自分なりの基準を持っていくことが今の時代大事なのではないでしょうか。
今では野菜の安心安全に特化した野菜の通販のサービスも多くなって来ました。私も安全面や利便性の面から利用しています。当然トレーサビリティもできます。ぜひ口コミチェックしてみて下さい。
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