キュウリに栄養ないって誰が言った？今こそ食べるべき3つの理由

栄養がないと思われている野菜の代表格が胡瓜(きゅうり)です。不名誉なことにギネス記録にもその名は刻まれています。

そんなこんなでキュウリには栄養がないと言われ、そう信じている人も多いと思います。

そこで今回は、キュウリの栄養について、野菜のプロである私が徹底解説していきます。キュウリは栄養ないから食べないなんて、もう言わせません。

キュウリに栄養はあります！

[mokuji]

キュウリの栄養効果とは

では早速キュウリの栄養からお伝えしていきいます。キュウリは栄養がないと思われがちです。

ただ私はこのサイトで何度も言っている様に、栄養がない野菜なんてないと伝えてきているので、まずはキュウリの主要な栄養成分からお伝えしていきます。

主要栄養成分は以下です。

ビタミンＣ

ビタミンＣは人間の生活に不可欠な栄養素で、今ではサプリなどでも多く見かけると思います。

ちなみに欠乏症になると壊血病と言われる、歯茎が腫れ出血したり、古傷が開いたり、過去の骨折箇所が剥がれるなど、あまり想像したくない病気になる可能性もあります。

また不足すると女性の大敵である老化も進行してしまうので、逆を言えば美容の為には、ビタミンＣは不可欠なんです。

美容効果でも知られているコラーゲン。体内で合成する際にはビタミンＣが必要となります。やはり美容効果には、ビタミンＣの役割は大きいです。

[chat]モツ鍋はコラーゲンたっぷり料理として有名で、必ずと言っていいほどキャベツが入っています。味もそうですが、モツのコラーゲンとキャベツのビタミンＣとの相性が良い食べ合わせなんです。
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カリウム

カリウムは利尿作用があり、余分な塩分を排出してくれるので、高血圧を含めた生活習慣病などに効果があります。

また怠さのや浮腫(むくみ)を解消してくれるので、女性ホルモンの影響や妊娠などで浮腫やすい女性にとって、大切な栄養です。もちろん男性にも必要です。

カロテン

緑黄色野菜と言えばカロテン豊富なイメージですが、キュウリも例外ではありません。特段多いわけではありませんが、キュウリにもカロテンが入っています。

カロテンは体内でビタミンAに変換されますので、やはり無くてはならない栄養素です。ビタミンAが欠乏すると、暗いところで目が見えなくなり失明の原因になります。

現代の日本では不足することはあまりないと考えられてはいますが、重要な栄養なのは間違いなく、途上国では今もなお問題となっています。

[chat]キュウリは身体を冷やす効果もあるので、旬の夏はキュウリを食べて身体を冷やそう。逆に冷え性の人は注意が必要。
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キュウリに栄養がないとされる理由

ここまでキュウリに含まれる主要な栄養成分や効果をお伝えしてきましたが、ここまで読んだあなたは疑問に思っていることでしょう？

ホントにキュウリって栄養ないの？？

ではここではキュウリに栄養がないと言われてしまう理由を解説していきたいと思います。それは以下の理由が挙げられます。

ギネス記録に載っている

コレはかなりキュウリにとって不名誉な記録です。キュウリに代わって怒ってあげたいくらいです。笑

ご存知の通り世界の様々な記録をまとめている「ギネス記録」に、実際「世界一栄養価の低い果実」として記録されています。

一応その真相を確認する為、ギネス記録のアカウント(誰でも作れます)を取得し、確認してみましたが、本当にありました。

正式には「Least calorific fruit」記載されていました。

日本語訳では「最もカロリー(発熱量)が低い果実」と表現されるので、カロリーが一番低い果実だと解釈できます。

そこからカロリー＝栄養と考えられ、一般的にニュースになる時はわかりやすくする為に「世界一栄養価の低い野菜」と表現されてしまっていると思われます。

そもそも栄養価とは、ビタミンも栄養、カロテンも栄養、とかなり曖昧な表現だと思おうので、そういった事が原因でキュウリは日本で、「栄養がない野菜」の代表だと思われているみたいです。

ちなみにこの勘違いについては、ギネス記録も公式にサイトで説明を出しています。

水分が多い

次にキュウリに栄養がないとされる理由に、単純に水分が多い点が挙げられます。水分＝ゼロカロリーということで、栄養ないじゃん！みたいな考え方ですね。

実際、キュウリの水分量は90％以上と多いのは確かですが、他の野菜を見ると90%以上の野菜はかなりあります。

人参、大根、キャベツ、玉ねぎ、ピーマンなど、こうした一般的な野菜も全て水分量は90%なので、特別不思議なことではないんですよね。

ただやはりなんとなく噂が風評被害のように広まり、キュウリは水分多いから栄養がないといった扱いみたいです。

カロリーが低い

最後に単純にカロリーが低い事が挙げられます。これは最初のギネス記録の所でも説明しましが、キュウリのカロリーは間違いなく低いです。

生のキュウリ100g中、14カロリーしかありませんので、確かにカロリー面では物足りないと言った印象です。逆を言えばヘルシーで健康的な野菜とも言えます。

ただ何度も言うように、カロリー＝栄養価と考えるのは、もうあなたもお分かりの通り違うでしょう。

カロリーが低くてもキュウリには沢山の栄養があります。ただどうしても表面的な面白い部分しかニュースでは取り上げられず、間違った解釈がキュウリには多い気がします。

このような事から、どうしても他の野菜と比べて、キュウリには栄養がないと広まったのかなと思います。

ただ実はもう一つキュウリの評判を落とす噂があるのをご存知でしょうか？そこで次の章では、キュウリの隠された栄養成分について解説していきます。

キュウリには栄養を壊す成分がある？

キュウリにはアスコルビナーゼという酵素があります。最近までこの酵素がビタミンＣを壊してしまうと思われてきました。

正確には壊すというよりビタミンＣを酸化(酸化型ビタミンＣ)させ、摂取しても意味のない状態になると考えられていました。

つまりビタミンＣとして必要なのは酸化したビタミンＣではなく、酸化前のビタミンＣ(還元型ビタミンＣ)だとされていたんです。

ただ2018年現在の研究では、酸化型ビタミンＣは体内で還元型ビタミンＣに戻ると考えられていて、還元型と酸化型をトータルで考えるようになっています。

キュウリに含まれるアスコルビナーゼは酸と加熱で抑える

話を戻して、ではキュウリを食べる時はビタミンＣは諦めなくてはいけないんでしょうか？答えは「酸と加熱」にあります。

酸と加熱はアスコルビナーゼの働きを抑えてくれる効果があります。

なのでキュウリを加熱し酸と一緒に摂るなど工夫することで、効率よくキュウリの栄養を摂取することが出来るんです。

キュウリとお酢

酸といっても具体的でないとピンときませんよね。特に使いやすいのは「お酢」です。

お酢がアスコルビナーゼを抑制してくれるので、酢の物は栄養的に相性の良い食べ方です。

基本的にキュウリを生で何も調味料をつけずに食べる人っています？実際私はキュウリ大好きですが、絶対何かドレッシングとか味噌とかつけて食べます。

そうです。このドレッシングやマヨネーズ。原材料にはお酢が入っている商品です。

このお酢がしっかり仕事をしてくれるので、さほどキュウリを食べる時に気にする必要はないと私は思います。

ただお酢が良いからと言って、ドレッシングのかけ過ぎは、それはそれでカロリーも塩分も高めなので、適量にしましょう。

キュウリと加熱

キュウリを加熱するという考えはあまり日本では馴染みのない食べ方です。ただ世界を見ると中国などはごく一般的な炒め物野菜として使われますし、スープなどにも入っています。

実際私の知り合いの中国人の女性も、ガンガン加熱して食べます。味もコレはコレでありといった印象です。

キュウリも当然瓜科の野菜なので、イメージとしては冬瓜に近いです。歯ごたえのある冬瓜です。

そういった食べ方に抵抗がある方は、酢の物にする際にサッと湯に通したりすると食感は少しなくなりますが、味も染み込みやすくなりますよ。

ビタミンＣ自体は水溶性で熱にも弱いので、加熱のし過ぎは栄養素を壊しかねないです。短時間で済ませましょう。

[chat]ピクルスはキュウリの保存料理だが、加熱した後、ビネガー(お酢)に漬けられているので、アスコルビナーゼに注目すると、結構理に適っている料理だよね〜。
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まとめ

[matome] ・キュウリは栄養がないと思われがちだが、栄養満点野菜である。
・キュウリの栄養は身体を冷やす効果もあるので夏にピッタリ。
・キュウリは確かにギネスブックに「Least calorific fruit」として載っている。
・キュウリにはビタミンＣ、カリウム、カロテンなど栄養がないわけではない。
・キュウリに栄養がないと思われているのは、水分が多くカロリーが低いから。
・キュウリにはビタミンＣを酸化させるアスコルビナーゼがあるが、調理で緩和できる。
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まとめるとこんな感じです。どうだったでしょうか？コレでキュウリに栄養がないなんて言えないはずですよね。

あなたのキュウリの評価を変えられたら、私も嬉しいです。

キュウリに栄養がないと思っている人は、まだまだ結構居ると思うので、ぜひあなたがキュウリの味方になってあげてください。笑

今回キュウリの栄養やアスコルビナーゼについて、調理法や食べ合わせなどを紹介しましたが、結局食事はバランスです。

キュウリに栄養があるだの、ないだの言うより、沢山の種類の野菜や料理を食べる。そうやって食事していく事で、バランスが自然にとれていくと思います。

ぜひ栄養がないから食べないとか、食べる意味ないだとか言わずに、キュウリも積極的に食べていきましょう。

最後に一言、キュウリに栄養はあります！