あなたは野菜の皮を、いつもどうしていますか?捨てちゃってませんか?
皮には栄養があるって言う人も居れば、皮は農薬がついているから捨てるって人も居ますよね。あなたはどうでしょうか?
皮って栄養あるの?剥いた方が良いの?という疑問から、皮ごと食べる方法など。野菜ソムリエの僕が野菜の皮について、解説していきます。
[mokuji]野菜の皮を剥く派
野菜は普通皮を剥くだろ!と思ったあなた。それは間違ったことではありません。
現代の日本では、圧倒的に皮を剥く派の人が多いでしょう。
皮を剥く派の意見
・剥いたほうが美味しい
・皮は固い
・野菜臭い
・土臭い
・農薬が付いてそう
・土とか付いてて汚そう
・放射能の影響が心配
・そういうものでしょ
などなど、食べる際の味や食感的に剥いた方が良いという意見や、健康的に不安だから剥いた方が良いという意見です。
確かに、皮には独特の臭さや味がありますよね。人参などはわかりやすいかもしれませんね。
最近は農薬に関しても事件や事故が起きていて、妊娠中や子供を持つ親であれば心配なはずです。
野菜の皮を剥かない派
逆に皮を剥かない派の人の意見はどうでしょうか。
・皮にも栄養がある
・皮を捨てるのは勿体無い
・皮も美味しい
・ゴミが出る
・皮を剥くのが面倒くさい
などなど、栄養面で剥かない方が良いという意見もあれば、ゴミが出るや剥くことが面倒くさいという意見も出ました。
味に関しては人それぞれですが、栄養面に関しては確かに分かる気もします。
野菜の皮にはホントに栄養があるのか?
皮は捨てる部分だし、農薬や土など汚いイメージを持っている人も居るでしょう。
それでも中には、皮にも栄養があるなら食べても良いかもという人も居るはずです。
では皮にはどんな栄養が含まれているのでしょうか。
皮には抗酸化物質(ファイトケミカル)が多く含まれている
実は皮を食べるメリットに、抗酸化物質を多く含んでいる点が挙げられます。
抗酸化物質とは、体を酸化させガンや老化の原因とされる「活性酸素」から体を守ってくれる成分です。
必須栄養素ではありませんが、体にとってメリットのある栄養ばかりです。最近ではそういった栄養素を凝縮したサプリなども沢山売られています。
そんな抗酸化物質は、野菜や果物の果肉よりも、皮や種など普段捨ててしまう部位に多く含まれている事が分かってきています。
例えば、トマトのリコピン、ピーマンのピラジン、人参のβカロテンなどなど、沢山あります。リコピンは皮、ピラジンは種に多く含まれています。
人参に含まれるβカロテンは有名で、小学校でも勉強する栄養素ですね。これも抗酸化物質です。
例えば、人参のカロテンは皮の少し下に多く含まれているんです。つまり皮ごと食べた方が、剥くよりは剥かない方が多いと言えます。
そういった意味では皮ありの方が栄養価は高いと言っても良い!
皮ありと皮なしを比べたらの話
ただ実際栄養が多いと言っても、人参のβカロテン量は皮付きと皮なしを比べると、少ししか変わらない。
人参のβカロテン量比較(mcg・マイクログラム 1mgの1/1000量)
根皮むき生 6700mcg
引用:日本食品標準成分表2015版
たった200mcgしか変わらない。正直めちゃくちゃ違うのかと言われたら、そこまで気にする量ではないです。
もちろんこれは人参の話だけど、皮ごと食べることに固執するくらいなら、2個3個と量を食べた方が栄養摂取できます。
栄養を考えるなら皮を食べる事より量を意識する
確かに皮を比べれば食べたが良いのかもしれないけど、味に癖があったり食感が悪いのも間違いない。
そのせいで量が食べられなかったり、嫌いになって食べなくなってしまっては本末転倒だと、僕は思っています。
かと言って最初から、皮なんか食べないってスタンスも違うと思います。
【注意】ジャガイモの皮は剥いた方が良い
ただ例外として、ジャガイモの皮には食中毒の原因となる、ソラニンやチャコニンが多く含まれている可能性があるので、基本的に剥きましょう。
皮と芽さえ取り除いてしまえば、安心して食べることができます。ジャガイモの皮について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
野菜の皮は農薬が心配
あなたも含めて、野菜の皮を剥く理由で一番気にしているのは、農薬の問題ですよね。
農薬がついてるかどうかは目には見えないですし、自分で作った野菜でない限り、どう作られたかなんてわかりませんから、不安です。
今では農薬を使って農産物を作ることは当たり前であり、使わないで作ることは難しいのが現状です。普段食べている野菜にも少なからず農薬が付いているのは確かです。
その方が一々ビクビクしなくいいので、逆に割り切ってストレスなく買ったり食べたり出来るのではないでしょうか。
農薬が大量に付いている事は考えにくい
ただ農薬が大量に付着している事は考えにくいです。
間違いなく昔より農薬への意識が高い日本で、農薬を必要以上使っている農家さんは居ないでしょうし、できることなら生産者も使いたくないわけです。
各地域のJAや市場でも検査して、調べてから青果物を流通させています。それに関しては一定の安全は担保されていると僕は思っています。
残留農薬は野菜の種類や部位にもよる
農薬は基本的にイメージ通り地上に散布されます。確かに土にも染み込んだりしますが、基本的には地上の露出している面に一番付着します。
それが葉や果実を守る事になるので当然なんですが、地上に出ていない根菜や芋類などは、比較的農薬の影響を受けにくいです。
確かに影響がゼロとは言えませんが、直接散布されていませんから、軽く洗うだけで問題なく食べることもできます。
例えば、人参や大根など根菜は、出荷の段階ですでに洗われています。
サツマイモも同じように洗われています。というか、そのまま蒸して皮ごと食べたりしたことありませんか?大学芋とか皮付きですよね。
逆にキャベツなどの外葉などは、確かに栄養的には内側よりもβカロテンが多いんですが、やはり最低でも1~2枚は捨てたほうが安心です。
内側は外葉に包まれているので農薬の心配は少ないです。
もちろん食べられなくはないですが、何度もいうようにそこまでして栄養を取りたいなら、その分量を取りましょう。
こんな風に野菜の作られる過程や部位から、残留農薬を考えることも大事です。
[chat] 個人的には、食べれるなら食べた方が良いというスタンスが大事かなと思ってるよ。[/chat]
どこでどんな物を買うか考える
それでも残留農薬や、体に蓄積される農薬が心配という人も居るでしょう。そんな人はそもそもスーパーで野菜や果物を買わなければ良いと思います。
別に突き放しているわけじゃなく、今では宅配野菜やネットスーパーを運営している会社も多く出てきています。
なので、生鮮食品を買う方法や場所は、昔より間違いなく増えているんです。
そういったサービスを利用して、より安全な有機野菜や無農薬野菜といった物を購入する方が、普通に買うよりコストは上がりますが、質や安全性は保証されています。
野菜を皮ごと食べる方法
ここまで野菜や果物の皮についての意見や、栄養についてお伝えしてきました。
実際、農薬や放射能といった不安がなければ、皮ごと食べたいって思いますよね?食べれるなら食べたいっていうのが本音ではないでしょうか。
美味しくて。栄養もあって。安心安全なら皮まで食べちゃえば良いって話です。
そもそも昔は皮付きのまま野菜や果物を食べていたわけですから、皮自体に害があるわけではないんです。
最後にここでは、僕が考える「野菜を皮ごと食べる方法」を紹介します。
しっかり洗う
まずは単純に水などでしっかり洗うと言うことが手軽に出来る対処法です。
生野菜にするにしろ一度必ず洗うことが大切で、場合によっては重曹などを使うとより安心できるでしょう。
こちらは野菜の洗い方の記事です。参考になると思います。
今では天然由来の成分で、青果物にも使える洗剤などもあり、心配であれば検討しても良いのかもしれませんね。
有機野菜や無農薬野菜(特別栽培農産物)を買う
結局、あれこれ考えるならこの方法が手っ取り早いです。
農薬を極力控えた野菜や果物を買うことが、栄養も安全もお金で買えるという事です。
生活コストは少し上がりますが、生産者の顔や検査基準がしっかりわかるような所で、オーガニック野菜を買う事が安心安全に繋がります。
最近では原発や食品事故の影響からも、そんなオーガニックな野菜や食品などを扱う「宅配野菜」を契約する人が急増しています。
宅配野菜サービスを利用するのがトレンド
宅配野菜とは、ネットで注文し、野菜や果物を文字通り届けてくれる。野菜に特化した通販サービスの事です。そんな僕も利用している一人です。
皮ごと安心して食べれるの事もそうですが、何より味が美味しい。
そして検査基準や生産者のこだわりなどが見えて、ホントに楽しいんです。旬の食材がドンドン出てくるのも面白い。
野菜や果物以外にも、お肉や海産物、卵や乳製品なども扱っているサービスもあるので、忙しい時には大助かりです。
なんせPCやスマホで、サクッと欲しい時に注文して届けてくれるので、時短にも繋がります。
また離乳食など、小さな子供が居る家庭には嬉しいコースもあったり、安心安全な食材を求めるなら、宅配野菜が今トレンドです。
まとめ
[matome] ・野菜の皮にも栄養があり、抗酸化物質も多い。・野菜を皮ごと食べるのもいいが、皮を食べることより量を意識する方が大切。
・野菜の皮は、種類や部位に注意して食べる。
・野菜を皮ごと食べたいなら、宅配野菜サービスなどを利用して、有機野菜などを購入するのが手軽。
[/matome] 当たり前に剥いていた野菜の皮。いかがでしたか?
皮に含まれる栄養は確かにあります。抗酸化物質も実より多い事もあります。ですが、それは皮付きと皮無しを比べたらの話。
あえて食べづらかったり、食感が悪いのを無理して食べるくらいなら、皮を剥いて量を食べた方が良いと思います。
農薬の不安に関して、しっかり洗ったり、有機野菜を購入しても不安な人は、やはり皮を剥くのが安心できるのではないでしょうか。
そこは人それぞれです。なにが自分にとっての安心安全になるのか、しっかり考えた上で、皮ごと食べるのか、剥いて捨てるのか、判断していきましょう。
先ほどご紹介した、宅配野菜やZENB STICKなどを利用すれば、安心安全な野菜を手軽に食べることが出来るので、参考になればと思います。