野菜ソムリエが教える美味しい野菜の選び方と保存方法

野菜の知識
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食生活を預かるママにとって毎日美味しいごはんを作るのは大変です。健康を考えたメニューと思い、野菜を色々悩んでと購入したは良いけど、使う前に腐らせてしまったり、しなびさせてしまった経験はありませんか?

折角新鮮で美味しそうな野菜を選ぶことが出来ても、食べる前に野菜をダメにしては元も子もありません。そもそも何を基準に野菜を買ったらいいかもわからない方も居ると思います。

そんなあなたに野菜ソムリエで調理師の私が、普段のお買い物で使える美味しい野菜の選び方と、ご家庭ですぐできる保存方法をお伝えします。

もくじ

1 野菜の選び方のポイント
1-1 旬
1-2 色
1-3 形
1-4 感触・質感
1-5 重さ
1-6 使いきれるか
1-7 産地
2 野菜の保存方法のポイント
2-1 育った姿で保存
2-2 冷蔵庫の冷気
2-3 エチレンガス(特にリンゴ)
3 野菜の選び方と保存方法をもっと知りたい人
4 まとめ

1 野菜の選び方ポイント


まずは野菜の選び方です。私がいつもお買い物の時に気にしているポイントをご紹介します。当たり前なことだと思ってしまうかもしれませんが、やはり選び方次第で大きく変わってきますので、しっかり覚えて判断基準にしましょう。

1-1 旬

その野菜が旬かどうかは、味や値段に直結してくることだと思います。旬の野菜であれば味はもちろんのこと新鮮で、市場やスーパーなどに出回っている量も多いので、値段が安いので、季節を感じる意味でも買ってみるのが良いと思います。

ただ旬だからと言って売られている野菜全てが、新鮮で美味しいかというとそういうわけではなく、次に紹介する選び方を参考にしてみて下さい。

1-2 色

緑黄色野菜は特に色などで判断することができます。葉物野菜(ほうれん草、小松菜、チンゲン菜など)でしたら緑が濃く、葉の色が黄色見掛かっている物は避けましょう。黄色くなっている物は古く鮮度が低い証拠です。

かぼちゃは緑の表皮ですが、一部黄色やオレンジっぽい色をしている部分があると思います。その部分が中身(果肉)の色とされているので、葉物野菜とは逆に黄色が濃い物を選ぶと良いでしょう。

1-3 形

形ですが、極端に大きい物や小さい物、歪な形の物は避けた方が良いです。形が綺麗で整った野菜の方が美味しさや扱いやすさも良いです。

根菜類でしたら真っすぐに伸びた物が良いですし、イモ類も歪な形より、標準的なサイズの方が無難です。大は小を兼ねるとは言いますが物にもよるので、野菜選びにおいては何とも言えない所です。

1-4 感触・質感

感触と質感です。古い大根や人参などは表面が萎びています。見て分かる場合もありますが、手に取ることで柔らかい質感を感じることが出来るので避けましょう。ジャガイモも同様です。

また表面に傷や芽(芋類)がある場合もやはり避けましょう。ジャガイモの芽はソラニンという毒があるので、食中毒の危険性もありますので、特に注意が必要です。取り除けば大丈夫ですが、下処理の面倒もありますので、選ばない方が無難です。

ネギなどは古いと表面が乾いてカサカサして来るので、こちらも手に取るとすぐわかるものなので、避けましょう。アスパラガスやレタスなどは切り口の感想具合や色などもチェックします。

1-5 重さ

重さも重要です。重さは野菜の水分量によるとこが多いので、比較して軽い物は避けた方が良いでしょう。なるべく重い物を選択しましょう。

野菜ならキャベツ、レタス、白菜、大根、南瓜。果物ならスイカやメロンなどは水分量も多いので重さで見分けることが多いです。

1-6 使いきれるか

やはりある程度献立を考えながら購入していかないと、冷蔵庫で腐らせてしまうことになります。そんなもったいない事にならない様に、バラ売りコーナーなども活用して野菜を買っていきましょう。

また持ちの良い野菜(芋類、かぼちゃ)という物も結構あるので、そういった物はしっかり保存しながら使っていきましょう。

1-7 産地

野菜や果物には日本全国名産地などがあり、中にはブランド化(夕張メロン、宮崎マンゴーなど)され高値で取引されているので、同じ値段で違う産地の場合などは選ぶ基準にしましょう。

旬も大事ですが、日本と言えども沖縄と北海道で違うように、気候や栽培している野菜も違います。旬と並ぶ判断基準として私は取り入れています。

2 野菜の保存方法ポイント


ここまで野菜の選び方について解説してきましたが、野菜を買った後の事も大切です。一度の料理で使いきれず、次に使う時に腐っていたなんてことはありませんか。

保存で大切なことは、野菜はまだ生きていることを忘れてはいけません。野菜や果物の鮮度をどこまで落とさずに、食べる時までいかにおいしさを保っておけるのかが、保存する上で大事なことです。

なるべく早く食べてしまうのが良いとは分かっていても、日々色々都合もあると思いますが、折角買った野菜や果物をお家で腐らせない為、少しでも野菜を長持ちさせる保存方法や注意点をまとめてみました。

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2-1 育った姿で保存


まず私が野菜ソムリエになる前、受講した授業で教えてもらって知ってなるほどと思った、保存方法からご紹介します。ネギ(万能ネギ、長ネギ、泥ネギなど)は育った姿で保存する事です。

どういうことかというと、普段ネギを買ってお家で保存していると、ネギが曲がってきてしまうことがあると思います。それは最初にお伝えしたネギがまだ生きてる証拠で、上へ上へと伸びようと成長しているんです。

ですから買ってお家で保存する時は、横に寝かせず真っすぐ立たせて保存するのが良いでしょう。冷蔵庫が小さい場合などは、扉の飲み物コーナーなどに入れられます。もちろんすぐ使い切ってしまう場合は、切って袋やタッパーなどに入れて野菜室保存も問題ありません。

泥ネギ(根が付いたままのネギ)を購入した際に、もし庭に土がある場合は、土に埋めて立たせてあげるだけで、更に長持ちします。

ネギ類に限らず、葉物野菜や根菜類も出来れば育った環境と同じく、立てて保存するのが好ましいです。

2-2 冷蔵庫の冷気

保存で気をつけらければいけないのは、冷蔵庫に適当に野菜を入れてしまうことかもしれません。実は野菜や果物は冷蔵庫の冷気に弱いです。意外かもしれませんが、だから冷蔵庫には野菜室というゾーンがあるわけです。

野菜室以外の冷蔵スペースでは、冷気による乾燥で野菜がしなびてしまったり、温度が冷たすぎる為に冷蔵障害といった、野菜を逆に痛めてしまう場合があります。

特に葉物野菜(ほうれん草、小松菜、チンゲン菜など)などはかなり影響を受けやすい為、ポリ袋のような袋に入れたり、先に下茹でなどをしてからタッパーなどに入れて保存した方が使い勝手がいいかもしれません。

意外にもトマト、キュウリ、ナス、オクラなど夏野菜も、この冷気には弱いので袋や野菜室にしっかり意識して保存しましょう。ラップや新聞紙で包むのも有効です。

このように冷蔵庫は野菜だけの為の保存スペースではない為に、本来野菜を保存する適正温度と冷蔵庫温度が違う為に、かなり野菜をダメにしてしまうケースが多いと思うので、これを機に冷蔵庫の冷気には気を遣うようにしてみて下さいね。

2-3エチレンガス(特にリンゴ)


最後にエチレンガスについてです。エチレンガスと言われても一般の方はピンと来ないと思いますが、野菜ソムリエや料理人の方は馴染みある言葉です。

簡単に説明すると、このエチレンガスは植物ホルモンと呼ばれていて、このガスが野菜や果物を熟れさせ、腐らす大きな原因の一つです。野菜や果物は収穫されても生きていて呼吸しています。その際に出るガスがエチレンガスなんです。

もちろん植物の成長に欠かせないホルモンですし、ガスが出ることが悪いわけではありませんが、これを知らないでいると気づかない内に周りの物まで腐らせてしまいます

そんなエチレンガスを多く出す果物が身近に一つあります。それがリンゴです。リンゴは特にエチレンガスを多くだす果物ですので、リンゴと一緒に野菜を入れていると普段より早く傷んで腐ってしまいます。

エチレンガスは悪い事だけでなく、この作用を逆に利用して、リンゴと一緒にバナナやキウイなどを入れておくと、いつもより早く食べ頃に熟れてくれます。またジャガイモの芽にはソラニンという毒がありますが、エチレンガスが芽が発芽する妨げになります。ぜひ豆知識として活用してみてください。

エチレンガスはその他の野菜や果物からも出ていますが、特に気をつけるのはリンゴだけでいいと思いますので、意識して保存してください。

3 野菜の選び方と保存方法をもっと知りたい人


こうやって野菜の選び方や保存方法を知ると、ちょっと得した気分になって、誰かに教えたくなってしまうのは私だけでしょうか。実際今回この記事で紹介した、選び方と保存方法は当然ごく一部です。極端な話ですが野菜果物一つ一つに選び方と保存方法が違うと言っても過言ではないと私は思っています。

もっとたくさんの野菜の知識を手に入れたい場合は、私のように野菜ソムリエになってみるのもいいでしょう。一緒に授業を受講したり試験を受けるので、野菜ソムリエ仲間ができたりもします。試験合格後も農業体験やイベントなど定期的に行われているので、生の知識を手に入れる機会や仲間と楽しみながら学べる場があると思います。

それから図鑑や本を購入して見るのも良いです。私は高橋書店さんから販売されている、便利帳シリーズを何冊か持っているので、時間がある時は読んでそこから日々の生活に活かしています。野菜以外に魚や調味料編もあるので料理好きには楽しい内容です。

4 まとめ

・野菜の正しい選び方や保存方法を知っていれば、色々得をする。
・野菜を選ぶときは、上記の各ポイントを見て総合的に判断しよう。
・野菜は収穫後も生きていて呼吸している。その際出るのがエチレンガス。
・野菜の保存方法は、育った状態、冷蔵庫の冷気、エチレンガスに注意する。
・リンゴはエチレンガスを多く出すので周りの野菜や果物は注意が必要。

どうでしたでしょうか。野菜の正しい選び方や保存方法をお伝えしてきましたが、今後このサイトでも野菜や果物について一つずつ解説していく予定ですので楽しみにしていて下さい。

この記事を参考に、選び方と保存方法に意識して、美味しい野菜を食べて、家族を食から健康にしていきましょう。

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