野菜でガン予防!【ファイトケミカル】って何?活性酸素と抗酸化物質を簡単解説

野菜の知識
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日々の仕事や生活で、疲れやストレスを感じていませんか?主婦と言っても家事と育児は重労働。一般サラリーマンより働いている試算もあるくらいと言われています。

最近なんだか疲れやすいなと感じている、あなた。もしかしたらそれは活性酸素のせいかもしれませんよ。

身体をサビ付かせ、老化の原因とも言われている活性酸素。そんな活性酸素の悩みを一気に解決する方法があります。

今回はそんな活性酸素とはなんなのか、活性酸素に対抗する野菜栄養素ファイトケミカルについてご紹介します。

もくじ

1 活性酸素と抗酸化力
   活性酸素とは
   抗酸化力とは
   ファイトケミカルとは
2 ファイトケミカルの種類
3 ファイトケミカルの多い野菜
4 ファイトケミカルの簡単な摂り方
5 まとめ

1 活性酸素と抗酸化力

野菜に含まれている健康成分ファイトケミカル(抗酸化物質)について語る前に、身体をサビ付かせ、老化の原因とも言われている活性酸素の話をしなければいけません。

活性酸素とは

では活性酸素とは具体的にどんなものでしょう。言葉は耳にしていても、多くの人はなんとなく「有害な物質」や「身体に悪いもの」と言う認識ではないでしょうか。

最近なんだか、

・シワやシミが増えた・白髪が増えた・疲れやすい・風邪をひきやすくなった

など、もしかしたら活性酸素のせいかもしれません。

普段の生活で取り込んだ酸素の約2%ほどが、この活性酸素に変化すると言われています。その他にも運動やストレス、喫煙、紫外線、大気汚染、と身近な様々な原因によって発生しています。

実は活性酸素はもともと身体を守る役割があるんです。

ウイルスや菌から私たちを守ってくれるの大事なものなのです。ですが増えすぎた活性酸素は、細胞までも攻撃してしまう身体に悪い有害な物質になってしまうんです。

そうした増えすぎた活性酸素が原因で、身体を酸化させ老化(シミやシワ、白髪など)を早めたり、最悪の場合には「動脈硬化、心臓病、脳血管障害、ガン、糖尿病、痴呆症、アレルギー、喘息、アトピー」など、幅広い様々な病気の原因となってしまいます。

もう名だたる病気ばっかりで、怖いですよね。活性酸素は身体にとって必要な存在ですが、同時に危険な存在でもあります。やはりなんでもバランスが大事なのが分かります。

抗酸化力とは

抗酸化力とは、言葉のように「酸化に抗う(あらがう)力」の事です。

活性酸素に対抗する為、身体を酸化から防ぐ為に、抗酸化力と言う力があります。つまりこの抗酸化力を高めれば、増えて過ぎてしまった活性酸素の影響を弱めてくれるわけです。

そんな抗酸化力を高めるのが、植物(野菜)に含まれる栄養と言われています。

特に野菜果物に含まれているファイトケミカル(フィトケミカルとも言う)は、今大注目の栄養成分とされているんです。

ファイトケミカルは必須栄養素のように欠乏症がないので、近年まであまり注目されてきませんでしたが、最近ではその栄養成分を評価し「第7の栄養素」とも言われ注目されています。

三大栄養素(タンパク質・炭水化物・脂質)や五大栄養素(三大栄養素+ビタミン・ミネラル)などは、中学生高校生でも家庭科の授業でも習うと思います。

最近の栄養学では更にそこに食物繊維を加え「六大栄養素」、そして抗酸化物質を加えた全部で7つの栄養素を、「七大栄養素」として考えられ始めています。

三大栄養素五大栄養素六大栄養素七大栄養素
ファイトケミカル(抗酸化物質)
タンパク質タンパク質タンパク質タンパク質
炭水化物炭水化物炭水化物炭水化物
脂質脂質脂質脂質
ビタミンビタミンビタミン
ミネラルミネラルミネラル
食物繊維食物繊維

ファイトケミカルとは

  
ではファイトケミカルとは一体どういう物質なのでしょうか。

ファイトケミカルまたはフィトケミカルとも言われ、英語では「phytochemical」と書きます。直訳すると、phytoは植物、chemicalは化学物質という意味です。

簡単に説明すると、植物が持っている天然の化学物質の事です。植物は動物のように動くことが出来ません。その為、外敵から身を守る力や子孫を残す力として、様々な能力が備わっています。

アク、香り、苦味や辛味など、私たち人間が野菜を食べる時に感じる、味や香りなどもファイトケミカルです。

このファイトケミカルですが同じ生物であっても、人間は自ら作り出すことは出来ません。だからこそ長い間、人は植物(野菜)を食べ、抗酸化力や免疫力を高めてきました。

植物が持つ天然の抗酸化物質=ファイトケミカルなのです。

2 ファイトケミカルの種類

ここまで、増えすぎてしまうと身体に悪い活性酸素、身体の酸化を防ぐ抗酸化力、そして植物に含まれる抗酸化物質ファイトケミカルについてお伝えしてきましたが、ファイトケミカルとは具体的にどれくらい種類があるのか簡単にまとめてみました。

今現在ファイトケミカルの種類の数は、約数千種から1万種類にも上ると言われていて、現在も研究され、日々新しいファイトケミカルが見つかっています。

当然ココで全てを書くわけにもいきませんので、代表的なファイトケミカルをピックアップしてご紹介しようと思います。

ポリフェノール


あなたもポリフェノールは聞いた事があるでしょう。植物の苦みや渋み、色素などに当たる成分です。ブドウに入っている健康成分と言えばピンと来るかもしれませんね。

ポリフェノールの中には細かく分けると更に、アントシアニン、イソフラボン、セサミノールなどがあり、有名です。よくサプリにもなっていますね。

それぞれアントシアニンはブルーベリーやブドウ、イソフラボンは大豆、セサミノールはゴマなどに含まれています。

カロテノイド


次にカロテノイドです。名前が似ているので察しの良い人はお気づきかもしれません。

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人参に入ってることでも知られているβーカロテン、トマトに多いと言われているリコピン、みかんのクリプトキサンチンです。

含硫化合物(イオウを含んだ化合物)


何か名前だけ見ると薬品の様な感じですが、こちらも野菜に含まれているファイトケミカルです。

ニンニクに含まれるアリシン、それから最近よくスーパーでも見かけるようになったブロッコリースプラウト(ブロッコリーの芽)のスルフォラファンなどです。

代表的なファイトケミカル名称入っている植物(野菜果物)
ポリフェノールアントシアニン
イソフラボン
セサミノール
ブドウやブルーベリー
大豆
ゴマ
カロテノイドβーカロテン
リコピン
クリプトキサンチン
人参
トマト
みかん
含硫化合物アリシン
スルフォラファン
ニンニク
ブロッコリースプラウト(ブロッコリーの芽)

このように栄養学の知らない人でも、一度は耳にしたことのある栄養成分も実はファイトケミカルだったんです。

植物由来の天然成分ファイトケミカル。やはり知っているだけではもったいないですし、食べなきゃ損だと思いませんか?

次の章ではファイトケミカルの多い野菜果物、意識して食卓に取り入れてほしい野菜や果物をご紹介します。

3 ファイトケミカルの多い野菜


折角食べるならファイトケミカルの多い野菜や果物を食べたいですよね。尚且つあまり高くなくて家計に優しい野菜が良いと思うのは私だけでしょうか。

ファイトケミカルの多い野菜を調べると参考文献によく出てくるのが、「デザイナーフーズ計画」というプロジェクトです。

一体何のことかさっぱりだと思いますが、これはアメリカで90年代、アメリカ国立癌研究所がファイトケミカルをガン予防に使えないかと研究し、国のガン予防に役立てる計画の事です。

その過程でガン予防に有効性があると考えられる野菜や果物をまとめたものが一般公開されました。

残念ながらこのデザイナーフーズ計画は多額の予算がかかっていたため、今はなくなってしまいましたが、私たちの食生活に活かす資料としては良い指標だと思います。

つまりここに記載されている野菜と果物は、ガン予防となるファイトケミカルを他の野菜果物より多く持っているということです。

本来、この表は約40種類の野菜果物を、三段階に分け、上から順に効果が期待できる野菜果物となっています。今回は私が簡単にまとめて作った表です。割と一般的な野菜や果物ばかりなので、簡単に手に入ります。

ガン予防に効果があるファイトケミカルを持った野菜
より効果が高いニンニク、キャベツ、大豆、人参、生姜、セロリなど
玉ねぎ、ウコン、お茶、ブロッコリー、カリフラワー、ピーマン、トマト、ナス、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、玄米、全粒小麦など
効果があるキュウリ、メロン、バジル、ローズマリー、オレガノ、タイム、セージなど

この表を活用することでガン予防だけでなく、生活習慣病予防や免疫力アップにも有効活用できるので、ファイトケミカルを意識した食事にしたい場合、使わない手はないと思います。

私もたまに風邪気味だったり、疲れてるなと感じたら、見て意識的にここに書いてある野菜や果物を摂るようにしています。

4 ファイトケミカルの簡単な摂り方


ファイトケミカルが多い野菜をわかったら、次はどうやって食べよう。食べ方の問題です。

比較的にファイトケミカルは熱による栄養の損失が少ないと考えられています。むしろ食物繊維が崩れて、抗酸化物質が効率よく摂取できる事もあります。

ただやはりビタミンCの様な加熱に弱い栄養成分もあるのも事実です。では、どうすれば…。

安心してください。悩まなくて大丈夫です。

結論、「生でも食べて、加熱しても食べる」です!

私の考えではありますが、ファイトケミカルは確かに活性酸素を抑制し、様々な病気の予防になるでしょう。しかしあまりこだわり過ぎてもどうもならないんです。

急に何かを沢山食べても健康にはなりません。「健康は一日にしてならず」です。10年かけて病気になるとはよく言いますが、日々の積み重ねから健康にも病気にもなっていきます。

大事なことは、毎日バランスよく食事をして、適度な運動して、ストレスのない生活。これが一番の健康の近道だと思います。そっちの方が簡単じゃないですか?あれやこれと考えるより、当たり前の生活を考えてみましょう。

日本には一汁三菜という食事のメニュー構成があって、汁物を一つと野菜のおかず三つの構成です。最低でもこの一汁三菜を心がけ、生でも加熱した物も食べる。そして活性酸素を作る原因(たばこ、ストレスなど)を改善することが大事です。

5 まとめ

・活性酸素は老化の原因や、ガンや動脈硬化の原因となり、多すぎるのは身体に良くない。
・活性酸素をなくしてくれるのが抗酸化物質。
・抗酸化物質は「第7の栄養素」と考え始められている始めている。
・ファイトケミカルは植物に含まれる天然の抗酸化物質。
・ファイトケミカルは約1万種類もあると言われており、今も発見され続けている。
・ファイトケミカルを摂取するたまには、色々な調理法でバランスよく食べると良い。
・日々のバランスの良い食事が健康に繋がる。

いかがでしたでしょうか。今回は活性酸素を撃退してくれる抗酸化物質、ファイトケミカルについてご紹介しました。

身近な野菜や果物にもファイトケミカルは多く含まれているので、実践しやすいですよね。

健康になる為の知識は、行動しなければ意味がありません。今回少しでも興味を持ったあなたは、今日からの食事からでも遅くはありません。

ぜひ一汁三菜から始めてみましょう。

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